「 」 呼ばれていた、 朝でも夜でもない午前3時。 瞬きと共に落ちた雫、それが歩いた頬を拭う。 何も思い出せないけれど心まで溶けてしまうような優しい夢だった。 ベットから抜け出して洗った顔。 ただこの浮遊する気持ちを落ち着けたくて髪を纏めるのも忘…

華やかな会場に広がる笑い声。 視線の先には純白のドレスを身に纏う、君。 華やかなものより実用的で簡素なものを好んだ君に似つかわしくない様に思える豪奢なドレス。 俺と別れてから趣味が変わったのかな それともそれは君の隣にいる彼の趣味？ 俺の知る君…

堤防の上を舞うスカートとそれを追う、俺。 繋いだ手は緩く離さない為だけの力で。 「ちょ、危ねぇって」 いつだって好奇心のままに動く彼女に幾度となく言い放った言葉を投げる。 ポーズだけの言葉を受けて淡い笑い声が上がる。 神様がいるのなら今この瞬間…